婚約指輪のデザイン

 そもそも「婚約指輪」に、どんなスタイルの指輪であるべき、というのは一切ありません。
婚約や結婚という人生の節目の機会に、記念になり、長く楽しめて、次の世代に受け継ぐことのできるリングを選べば、それが「婚約指輪」になるのではないでしょうか。

 希少性や宝石としての観点からダイヤモンドリングを選んでいる人が多いだけで、極端にいえば他のカラーストーンリングであってもいいと思います。

 ただ、ダイヤモンドの大きさによって適したスタイルはあります
ダイヤモンドそのものの美しさや輝きを楽しむソリテール(一粒)リングに適しているのは、0.7カラット位から、それ以下の石なら何粒かを横に並べたスリーストーンやファイブストーンのリングとして、小粒の輝きの集合体としての美しさを楽しむと良いでしょう。

 メレと呼ばれるさらに小粒のダイヤモンドの場合は、パヴェセッティングを施して、面としての煌きを強調するスタイルがお勧めです。

 アメリカ人ではよく、ジーンズやTシャツに大きな立て爪のダイヤモンドリングを着け、そのままショッピングセンターに行く人がいます。
あなたはこれを「似合わない」「コーディネイトがちぐはぐ」と思いますか? でも、彼女はおしゃれをするためにダイヤモンドを着けているのではありません。
常に家族の愛情とともにあるために着けているのですから、これでいいのです。

 また、華やかな席で出会った人の薬指に、ごく控えめな婚約指輪がはめられていたとします。
あなたはそれを「似合わない」「不釣り合いだ」と感じるでしょうか? でも、その指輪に秘められた美しい想い出は、当人にとってはかけがえのないものなのです。
口に出して似合わないと言ったり、笑ったりしてはいけません。
婚約指輪の本質を理解していない、教養のない人と思われてしまいます。

 もちろん、デザインのことを全く気にせずに買っていい、と言っているのではありません。
自分に似合っていると思えるからこそ、ずっと指輪を着けていたくなるわけですから。

 似合うデザイン、好きなデザインを見つけるポイントは、試着時にあります。
薬指に着けてみたら、なるべく大きな鏡に全身を映し、近くに寄ったり遠ざかったり、顔の付近に左手を持っていったり離したりしてみましょう。
大きすぎると思ったリングが、鏡で全身を見ると意外にほどよかったり、似合うはずと思っていたデザインが、なぜか顔に映えなかったり。
手元だけ見るのとは全く違った視点で、リングの存在感やダイヤモンドの輝きぶりをチェックできます。
ジュエリーのことをよく分かっている店なら、きっと全身用の大きな鏡を備えているはずなので、鏡も店選びの1つの目安になるかもしれませんね。